カンボジア・カンポンプロック実測調査 カンボジア・カンポンプロック村は、トンレサップ湖の浸水域(渇水期には陸地、増水期には水面になる地域)に立地しているため、水位の変化を積極的に利用した独自の空間構成を有している。 その自然環境と調和した集落の光景は、訪れるすべてのものを感動させる。
本研究は、カンポンプロック村の空間構造の全容を住居内部の要素から住居の配置構成に至るまでまるごと実測し、図面化し画像記録と共にビジュアル化し提示することを目的としている。 カンボジアでは、長く内戦が続き壊滅的な文化破壊が行われた。 カンポンプロック村を対象とした研究は、トンレサップ湖に関する住居・集落を取り上げた初めての研究であるため、フィールド調査から得られる実測図面は貴重な資料となる。 実測調査により、生きられた空間の中でヒトやモノに直に触れ、その空間に介在する意図を身体で感じ、 図面化する設計行為とは逆の手順をたどることでその集落を創造した過程を追体験する。 この過程から、学生が身体を使って得られる経験も、本研究の大きな成果と期待している。 |