国登録有形文化財・日本基督教団大阪教会



震災復旧後の外観と内部

被害状況

地盤の液状化状況

大正9年竣工。ヴォーリズ設計。
主体構造:煉瓦造併用鉄筋コンクリート造。
所在地:大阪市西区。

 兵庫県南部地震では地盤の液状化現象を激しい揺れによって、鐘楼の2層部分の煉瓦壁が全周に渡って大きく損傷して、塔全体が傾斜。更に前面の甍型の壁面に水平亀裂を発生。一階の木造床の一部が噴砂現象で変形。  地震直後に塔および前面壁の余震による被害拡大の防止を目的として、仮設鉄骨により応急補強を施す。その後、被害の詳細調査と平行して、構造検討を進め、耐震対策を確定。同年6月に本工事に着手し、同年9月に完了。内外観は従前と変わらず。工事完了後に有形登録文化財となる。

工事内容は、下記の通り。詳細は添付図を参照。
 1)塔屋
  地盤改良・低層部は鋼板耐震壁補強。高層部は鉄骨一部筋違併用補強。
 2)前面壁
  空洞煉瓦壁の鉄骨バットレス内蔵補強。地盤改良。ギャラリ床の鉄骨補強
 3)会堂
  塔屋周辺の被害復旧。
 4)その他
  身障者用エレベータを設置。なお、工事費用は全て募金による。
  
  
  塔の鉄骨補強計画図
  
平面補強計画図

鉄骨のバットレスによる補強

炭素繊維を用いた補強

鉄板による補強